マーくんの「本を斬る」のコーナー VOL.7 |
1.公務員はもういらない ひさびさにビートたけしのTVタックルをみました。テーマは公務員です。公務員は「給料が高い」「仕事はしない」「ヒマそう」といったもので、普通に批判する内容となっています。番組の中で、「能力制度の導入」の話が出てきました。簡単にいえば、能力に関係なく一律に上がる公務員の給料をその人の能力に応じて上げようとするもので、話だけ聞けばそのとおりと思いますが、本当にそのとおりかどうか。今回の本を斬るは、公務員という例から、近代社会を考えてみます。 今回の書物は「経済と社会」M・ウェーバー著 創文社です。Mウェーバーは有名な社会学者です。彼はこの本の中で支配(統治)の形を三種類に分けました。 3.「能力給」の成績は誰が決める? さて、「能力給」は良いとして、公務員の能力はどうやって決めるんでしょう。ウェーバーがいうように、「誰がやっても結果が同じ社会」なら、その典型にある官僚制、公務員の能力なんて、計りようがありません。仕事は誰がやっても同じであり、同じでないと困るからです。でも上下関係がないと組織としてこれまた困るのでムリヤリ「学歴」とか「派閥」とか何か理由をつけて格差を設けます。本当に「能力給」を導入しようと思ったら、近代社会自体を問い直す必要があります。 4.反動思想こそ求められている思想か? ウェーバーの「完全に軽量化された社会」の話を聞くと、何か寂しいものを感じます。私も寂しいです。でも近代的社会を批判すると、「反動思想」といわれてしまいます。なぜなら近代思想とは、「人権思想」でもあるからです。この矛盾を理解する必要がありますが、私も含めて大衆は居酒屋で社会批判をすることで終わらせております。これはこれでしょうがない。「大衆」だからです。では一番のガンは何か?解決策も考えず、欲求と不満をいたずらに刺激するマスコミ、知識人といわれている人たちでしょう。 次回は最近のパチンコ屋事情から経済とバクチについて考えてみようと思いますが、ところで文句いう割に私はテレビを見ます。テレビに向かって一人文句言うのが趣味です。大変有意義な趣味だと思うのですが、周りに人がいると嫌がられますので、くれぐれも一人のときにしましょう。ではあしからず。 |