経済リポート 2002年 3月10日号

『トピックス』


山栄建設(株)
山本 敏史 社長

福山市御幸町1144−3
084−955−7700

中国電力の「電化住宅・建築作品コンテスト01」に入賞し、初回から5年
連続入賞という初の快挙を成し遂げた。

入賞した平松邸(広島市)は、歩行困難な70代の母と仕事を持つ娘の住ま
い。 
暮らしの中心となる2階にリビング、キッチン、バス、トイレなどを配置、ホーム
エレベーターや手すり、高さの調節できる洗面台などバリアフリー機能も充実
させた。

さらに、家じゅうの温度を均一に保ち、床が暖かいFB工法(外断熱二重通気
工法)を導入。通気性に優れ、省エネ・高耐久・快適な住空間を実現した。

暮らし始めて1週間後、老母が一人でトイレに行けるようになるなどの効果が
現れている。

住宅は新築時に防腐剤やシロアリ駆除剤を施すのが一般的だが、山本社長は
長年、これを疑問に思っていた。

「家は湿気るのが当たり前と決めて掛かっているが、これでは長持ちせず、ユー
ザーニーズを無視している。コンクリート基礎に通気口を開けるが、これもおかしい。
梅雨や夏場は外気より床下の温度が低いので、床下は湿度が上昇し、木材が腐
朽しやすくなり、家の寿命を縮める。・・・住む人の側に立った本物の「いい家」を
探していた」

こうして10年前、長野県の住宅会社が開発したFB工法にたどり着いた。

土壁の妬く30倍の断熱性能を持ち、熱にも湿気にも強いFBフォームで建物の外
側をすっぽり包み込み、床下や壁の中まで建物全体を室内と同じ温湿環境にする。

さらに、熱交換換気扇を経由し、1時間に6畳間7杯分もの新鮮な空気を床下に送
り出す。空気が壁体内―室内―外部に流れ、常時、床下、壁体内、室内が新鮮な
空気に触れる。

柱が”呼吸”するためシロアリ駆除は不要。

床下の暖房機により、床、壁、天井からの快適なふく射暖房を家じゅうで得られる。

山本社長はホームページでFB工法の普及に注力。契約が成立したケースも多い。

完成模型によるプレゼンや施主と業者の顔合わせ会などのユニークな試みも好評だ。


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