|
■記事
今、理容業界は曲がり角に来ている。経営者の平均年齢は70歳に近づき、後継者不足に悩む。統計によると2008年3月時点の全国理容店数は13万6528軒、理容者数は24万6330人。07年と比べ店舗数では544軒、理容師が1667人減った。10年間店舗は減り続け、理容師は5年連続減少している。あかつきは1958年、現会長・横溝暁さんが創業し、今年50周年の節目を迎える。近い将来の理容業のあり方を考え、ユーザーに支持される店作りを目指して2月28日リニューアルオープンした。
─リニューアルのきっかけは
「以前から、本当に必要とされる理容業とは何かを考え、研究してきました。ハッキリとした結論は出ていませんが、これだけは言えます。この仕事を未来に伝えるべきだ、という事です。現在の状態を20年前から予測し、将来理容業を残すため『お客に絶対必要とされるサロン作り』『理容師や、理容師を目指す人が本当に働きたいと思うサロン作り』の研究を続けてきました。そして今、理容業の進化の形として『髪が伸びたから来店する』お店から、『髪を切らなくても来店できる』お店へ転換する事と、『髪を切る場所』という理容室の定義をかえるべきだと考えるようになりました。そのことがリニューアルに繋がってます。
─理容室の定義を変えるとは、勇気のある発言だと思いますが
「従来、夫婦など家族で経営するケースが多かったのですが、理容業を残すため、家業的発想ではなく、企業的発想で経営してきました。今後、これをより鮮明にしていきます。店舗作りのコンセプトを『男の身だしなみ・男磨き』『アンチイジング』『40歳からの男の磨き方・男の品格』とし、男性に特化しました。カット以外のメニューを充実させ、ヘアスタイルだけでなく大人のオシャレについても提案します」
─不景気な時代に、思い切った決断ですね
「生物の進化はいつも命がけでした。命をかけるから進化できるのです。一代では進化できません。子孫を残すために生きていることを自覚しなければいけません。進化の過程で絶滅した種もす少なくない。現在は、生き残りをかけた進化の時代。何もしなければ絶滅し、何かして道を間違っても絶滅します。だから命がけで挑戦する勇気と、知識と、運が必要だと思っています。
─今後、挑戦することは
「現在社会問題となっている『雇用』『教育』『地域』について、他の業界と連携して取り組む計画が進行中です。本題からはずれているように思われますが、すべての理容業を残すために必要なことです。50周年を迎えられたことを感謝しています。これからも、人との出会いを大切にしていきたいです」
<動画が視聴できます！You
Tube>
横溝社長インタビュー http://www.youtube.com/watch?v=yIGPdR0Bmhg
リニューアルした店内の模様 http://www.youtube.com/watch?v=07y3lwjVgA8
|
